ラオスからカンボジアに抜け、カオプラビハーンに向かおうかと思ったのだが、中継地点で、今回の日数では難しいことがわかり、そこで観光を。
見所は多くなく、定番の滝とメコン川に住むイルカを見に行こうと考えた。
両方ともツアーのほうが便利だなぁ、と思ったら、宿のお兄ちゃんから、声がかかる。
「今日、これから何するの?」
「滝見物」
「いいね!カヤックツアー、参加しな!」
「ボートじゃないの?」
「イルカも見れるよ」
「カヤック??」
ツーリスト向けツアーにおいて、広大なメコンで、完全に体育会系のカヤックはないだろうと踏んで、とりあえず参加してみた。
本気だった。
同じ回の参加者がゲルマンガイ4人にその彼女1人。
出てきたのは、2人乗りのカヤックとオール。
失敗した感が生まれた瞬間だった。
洗濯に出してて、その日の服装が水着の上にキャミソールとハーフパンツという姿がいかんかったのかもしれない。
手を休めると、同じカヤックのガイドから、「手を休めるな」と激が飛ぶ。
何やらドイツ語の応援歌っぽいのを歌いながら、本気のパドルを見せる兄貴二人組に勝てるわけはない。
短い時間で、カヤックは終わり、草笛や草鉄砲に興じながら、滝を見るトレッキングスタート。
そうだよね。
そんな長距離はないよね…。
と、安心していたら、何やら見慣れたカヤックが行く手にある。
まさかのカヤック再開である。
次の見所は、川イルカが泳ぐカンボジア領域。
イルカは確かにちょっと見えた。
本当にちょっと。
そして、昼食。
パンとポテトと卵とBBQ。
グルメな感じではない。
そこで、私は奇跡を感じた。
塩を頼んだドイツガイの前に置かれたのは、砂糖だったらしい。
そこで、見た!
いや、聞いた!
あの有名なフレーズ。
ドイツ人A:「Hey, it's suger.」
ラオス人ガイド:「same, same.」←これ、タイの英語の頻出フレーズ
… しばしの沈黙 …
ぼそっ。
ドイツ人B:「quait defferent.」
まさかのラオス人&ドイツ人チームで発生したやり取りがツボに入ってしまい、じわじわくる笑いを堪えるのが大変だった。
その後、カヤック再開まで、安全だからメコンでイルカと泳いでて、とのことで、トライしたのだが…
危うく、【邦人女性メコン川で流され、カンボジアで遺体収容】になるところだった。
雨季のメコンは侮れないほど、水深が深く、川の流れが速い。
完全に潜水した後、戻るのに、真剣なクロールが必要だった。
川イルカ、すごい。
ちなみに、ドイツガイもゲルマン魂をここでも見せつけてくれた。
大の大人の男4人が必死のクロール。
その後、その必死な具合が気に入ったのか、何度もトライしていた。
女性は、入ってなかったな。
全体的にその島にいたツーリスト女性は、やたらめったら、男の目を気にしていて、アンニュイな雰囲気を醸し出そうとしているようだった。
残念ながら、美人には遭遇せず、気だるげに話す内容は薄っぺらくて、つまらない。
身体についた贅肉と同じだけ、心にも贅肉があるっていうのは真理かもしれん、と思った。
申し訳ないけど、距離を置いてしまった。
さて、その後のカヤックを経て、メインの滝を見る。
大きなトラックでの移動だったので、いよいよ終わりと思っていたのに、滝から戻るとまさかのカヤック再開!
朝9時前から、夕方6時近くまで、ガッツリ運動させていただきました。
そして、日が変わると、次の街へ移動。
クメール遺跡が素晴らしいチャムパーサック。
その行き先のバスチケットを購入したのだが、蓋を開けてみれば、パクセー行きだよ!
やたらに、パクセーに戻ったあと、バイクを借りて移動したほうがいいと勧められたのを、移動時間のロスを考えて、今回はきちんと断ったのだが…やられた。
チャムパーサック行きの人数が集まらなかったんだ、きっと…。
何度も念押ししたのに、これも、大丈夫、セイム、セイムだったからな。
ディファレントだって。
レンタルバイクなんてしたら、また、焼けちゃうよ…。
鼻毛伸びちゃうよ。
チャムパーサックに着いて、わかったのは、早朝しか国境まで行くバスがないそうな。
パクセー行き8:00発。パクセー乗り換えで、国境だって。
国際バスは8:30だった。
チャーターすると、国境まで2000バーツ…確かに別の使い道がいい金だわ。
ただし、チャムパーサックには14時頃には着いていたので、まぁ、目的は果たせる。
もともと、サンライズ狙いなので、さらに早朝に観光を終えている。
ガイドブックには8:00から始まるようなことが書いてあるけど、宿の人に聞いたら、行けそうな感じ。
そしたら、間違えなく、ナイスビューをより期待できる早朝に行く!
7時半に戻れば、バス、余裕。
無理なら、午後発のミニバスに混ぜてもらうよ…。
何にしても思うのは、ラオスの物価、安くないよ!
交通費とか、下手したら、日本のほうが安いんじゃね?と思う。
だって、パクセーとチャムパーサックの距離って25キロなのに、地元の人たちが使うボロボロのバスが25000キープって、だいたい300~350円。
パクセーからナーカサン?だっけ?までは、70000キープ。950円くらい。100キロくらいを4時間程度。
ワンデーパスないし。
ミニバスで一緒になったオーストラリア人の女の子は半年くらい旅するらしく、日本は訪問済みで、「日本は高いは間違い!安くて、便利で驚いた。けど、行ったことのない多くの先進国の人たちは、高いと思ってる」って、教えてくれた。
だから、日本はチープだ!って、会う人会う人に説明してるのに、「またまた~」って、信じないのよ。
日本が高かったら、いちいち換算して、悩まないって。
食事や宿は、どこの国でもピンキリだから、一概には比較できない。
ただ、観光地にも、張り切った土産屋がないのが気になった。
観光地って、土産の売上やその魅力でまた人を呼ぶっていう経済効果も少なくないはずなんだけど、ない、んだよ。
なんか、文化的、地理的に重要な地だから、旅行者は来るが、その恩恵を受けてる感じがあまりしない。
だからか、何人だか忘れた、ちょっとラオス嫌いになりつつあるアンニュイな西洋人男性が、「ラオスの人って笑わないだろ。なんか、睨んでくるし、苦しそうだ。旅行者を疎んでいる感じ」と言っていたのもわかる気がする。
特に西洋人は値切るから。
セーブマネーは大切なんだけど、ラオス人の生活必需品や交通費の水準と生活水準考えたら、値切らなくても、十分、いっぱいいっぱいなんだと思うよ。
地元の人のほうが安く言われてた!って反論ありそうだけど、見てたら、彼ら、物々交換してたり、無償で助けあってるみたいだったから、外国人向け料金=正規価格、ご近所価格=正規価格-別の対価なんじゃないかと考えた。
あまり、旅行者が来ない街に着いたら、ちょっと雰囲気も値段も違ってたから、あながち、外れてない気がする。
値段は少し強気と感じるけど、睨んでくる人はいないし、家もきちんとしてた。
値切っても、せいぜい宿で150円、ほかでは50円の差がでたらいいくらいなんだよ。
その金、先進国で道に落ちてても、あまり拾われないでしょ。
なんか、ビッグマウスな主張をするより、まずは、彼らにとっての対価をきちんと払うことのほうが大切な気がするよ。
ウエルカム観光客って気持ちになって、サービスも物も増やせるようにできたら、彼らの生活もいいほうに傾くと思う。
彼らの生活がいいほうに傾くサイクルができたあとで、初めて、大都市バンコクの詐欺師たちのような考えを持てるんだろうと思う。
あの激しい凸凹の道も整備できて、国内旅行のニーズも生まれるようになったら、きっと、あの島で出会いなく独身…と悲しんでいた彼も変わるんだろうと思う。
なんか、今のラオスはちょっと悲しい。
そんな印象だった。
とりあえず、明日は、彼女を後ろに乗せて、バイクでワットプー目指す!
そして、その後は、タイに戻って、パーテム目指すぞ!
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- 2014/10/03(金) 07:21:05|
- 徒然なるままに
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